大学生活で取り組んだ学修や、
印象に残っているできごとを教えてください。
3年次の春から約半年間、大学で開講している宅地建物取引士講座を受講して資格を取得したことです。友人が受講するから自分もやってみようという軽い気持ちでしたが、ちょうど同じ頃にゼミナールの先生から「就職活動の役に立つものが何かあったほうがいい」と言われたこともあり、挑戦してみることにしたのです。
講座は「宅地建物取引士とは?」という基礎から始まり、民法をはじめとする法律を中心に学んだのですが、法律を知っているとこんなことができるのかと目から鱗が落ちるような話ばかり。また、この資格が人生でどう役立つのか、就職活動においてどれほど有利かといったお話もたびたびしてくださいました。中でも「人生が変わるよ」という言葉がとても印象に残っており、それをモチベーションに頑張ることができたと思います。資格を取るための勉強をしたというよりは、自分の人生において役立つ知識や考え方を身につけられ、非常にためになりました。当時、勉強はあまり好きではありませんでしたが、試験までの約半年間の集中力は両親も驚くほど。一緒に講座を受講していた仲間とも切磋琢磨し、難関と言われている試験に合格することができました。
就職活動で活用した就職支援や、
印象に残っているエピソードはありますか?
宅地建物取引士の資格を取得できたことに加え、その学びの中で、法律を武器に不動産という高額商品の価値をさらに創造していく面白さを知ったこともあり、就職活動は不動産業界に絞っていました。ただ不動産業界には、開発、仲介、販売など多岐にわたる仕事があるため、自分には何が合うのかを当時の就職課で相談しました。その中で、仲介は売り手と買い手を結びつける仲人のような役割であり、「自分自身が商品になる仕事」だというお話に興味を持ち、不動産仲介の企業への就職を目指すことにしたのです。
具体的な企業選びについては資格講座担当の先生にも相談し、アドバイスをいただきました。現在の勤務先は、会社の風土や給与体系、福利厚生などの働く環境もイメージしていたものと近く、なおかつ最初に内定をいただいたこともあり、迷わず入社を決意。最終的に応募した企業に一社も落ちることなく、短期間で就職活動を終えることができたのは、何より宅地建物取引士資格のおかげです。就職後に挑戦する方も多いこの資格を在学中に取得していたことは、非常に大きな武器になりました。
大阪商業大学で身につけたことで、
今の仕事に役立っていることはありますか?
在学中に資格試験に挑戦したことで、資格の取り方そのものを学ぶことができました。入社後も若手の間は多くの資格を取得する必要があり、その際に非常に役立ちましたね。何より資格のおかげで就職活動を有利に進められたことで、知識が武器になるということを体感でき、それが就職後も学ぶ意欲を持ち続けられる基礎となっています。
また、同年代だけでなく、年長者の方とも楽しくコミュニケーションできる力も学生時代に身につけた力のひとつです。同級生に自分の親くらいの世代の社会人の方がいて、勉強だけではなく社会での話をたくさん聞かせてもらいました。他にアルバイト先やよく通っていた大学近くの喫茶店で年長者の方に可愛がっていただき、さまざまな話をしたりゴルフに連れて行ってもらったりと、視野が広がる経験をたくさんしました。こうした経験が、お客様に接する際、仕事上の話だけでなく幅広い話題から信頼関係を深めていくことに役立ったと思います。
今後の目標を教えてください。
現在は管理職となり、部下のマネジメントが主な業務となりました。部下と一緒にお客様を訪問して商談をサポートしたり、実際に私がお客様と話している様子を見て学んでもらったりしています。その中で、部下の成長に喜びややりがいを感じるようになりました。幸い、私はこれまで上司に恵まれて成長することができたので、自分がしてもらってよかったことは部下にもどんどんしていきたいです。1から10まで教えてしまうのではなく、自分で考えて応用し、成長していけるような人材を育てていきたいと考えています。
(2023年取材)