大学生活で取り組んだ学修や、
印象に残っているできごとを教えてください。
大学時代で何より思い出深いのは学生スタッフの活動です。学生の代表としてオープンキャンパスや大学のPR活動を行い、最初は不安そうな表情で参加していた高校生が、帰る頃には笑顔になっていることにやりがいを感じました。さらに、学年が上がるにつれてリーダーなど責任ある立場を任され、後輩たちをまとめたり、本番のタイムマネジメントをしたりと自分の判断で物事が動いていくことを経験。もともとは周りを見過ぎてなかなか行動できないタイプだったのですが、経験を重ねるごとに自発的に動いて判断することができるようになり、それがイベントの出来を左右するのだと学びました。学生スタッフ活動のおかげで充実した大学生活を送ることができ、人を笑顔にしたいという思いや、主体的に行動し自分のしたいことを妥協しなくなった点は、その後の就職活動にも生かされたと思います。
就職活動で活用した就職支援や、
印象に残っているエピソードはありますか?
まず役立ったのは2年次からキャリアサポート室で行われる職員の方との集中個別面談です。最初は日本国内の企業数の話や、そもそも働くとはどういうことかという話から始まり、徐々に就職に対する意識を高めていくことができました。学年が上がると、就職活動時に話を聞いてもらえる場となり、何でも気軽に話せる大人がいるというのが心強かったですね。
就職活動は、大学内でのビジネスインターンシップをはじめ、気になる企業の説明会やインターンシップなどには全て参加して情報収集することからスタートしました。一方で、自分はどういったことがしたいのか、何が好きなのかを紙に書き出してじっくり考える時間も設けました。改めて考えると意外に難しかったのですが、イベントや映画など非日常的なものが好きだということが明確になり、職業としてそれらをつくる側になりたいという方向性を定めることができました。自分のやりたいことを妥協したくないという思いがあったので、収入や福利厚生ではなく仕事内容を重視して就職活動を進めました。
現在のご勤務先でのお仕事内容や、
やりがいなどを教えてください。
勤務先である株式会社セレスポは、大学の授業で社員の方がゲストスピーカーとして来てくださったことがきっかけで興味を持ちました。現在は、営業としてお客様からの要望や目的をイベントという形にできるよう提案活動を行っています。お客様はゼネコンやその他の企業、学校関連、行政、地域の自治会など様々で、行うイベントも地鎮祭や竣工式などの建築式典やオープニングセレモニー、地域のお祭りなど多種多様。それら一つひとつに対し、備品や人の手配、運営、設営などを行います。
最近特に印象に残っているのは、車いすソフトボールの大会運営を行ったこと。東大阪市にできた日本初のウィルチェアスポーツ専用コートのお披露目となる大会で、初めてのことが多く戸惑うこともたくさんありました。上司にサポートしてもらいながらやり遂げたのですが、選手の方々が楽しそうに試合をしている姿がとても嬉しかったですね。
お客様にご提案したことを採用していただいたり、準備してきたことが目に見える形となる瞬間は本当に嬉しいものです。そして何より、イベントの参加者の方が笑顔で楽しんでいる様子や、主催者の方が「無事に終わってよかった」と安堵されている様子を見ると、この仕事を選んでよかったと感じます。全く同じイベントはほとんどないので、毎回違う経験ができることもこの仕事の面白さの一つだと思います。
大阪商業大学で身につけたことで、
今の仕事に役立っていることはありますか?
学生スタッフとしてオープンキャンパスを運営している際には、急な変更など現場で判断を迫られることも多々ありました。そんな時に全体を客観的に見て判断をしてきたことは、現在のイベントの現場でも生かされていると感じます。仕事の内容について先輩と話をしている時にきちんと自分の意見を言える点も、学生時代に自発的に考え行動できるようになったことが根底にありますね。
そして、今になって良い経験だったと感じるのは、学生時代に仲間に頼る大切さを知ったことです。私はそれまで、なかなか人に頼ることができず、一人で多くのことを抱えがちでした。しかし仲間が話を聞いてくれて自分の思いを吐き出し、楽になれたことがあったのです。自分から行動することももちろん大切ですが、周りの力の大きさを信じることも大切。これは仕事でも同じで、今後の社会人生活にも役立てていきたいと考えています。
今後の目標を教えてください。
先輩方のように何万人もの人が参加するような大規模なイベントを手がけてみたいですし、来場者をはじめ関わる方全ての思い出に残るようなイベントをつくり上げたいですね。
また、イベントは営業とお客様だけでつくるものではありません。社内のクリエイティブ部門や事務のメンバーなどみんなでつくり上げるものだと思うので、現在の営業で得た知識や経験を他の部門のサポートにも役立てられたらと考えています。
(2021年取材)